みちのく.鳴子温泉郷.川渡温泉
東五郎の湯 物語
昭和五年の秋の空 羽前街道ただひとり 西へ旅する僧ありき
たまたま湯気に誘われて 川渡の地に至りけり
マジカル みすてりー ツアー1 マジカル みすてりー ツアー2
時に当家二代目東五郎
畑仕事が終わりなば
共同風呂につかりては
疲れを癒すを常とせり
ある日のこと 別れにあたりて
「ここを掘るべし さだめし万病に効く 仏の湯出でぬべし」
これを聞きて東五郎 一心不乱に掘りたれば 泉の如く湧き出でぬ
不思議なことに 堀たる日湧きいずる日 いずれも共に 庚申の日なりき
お湯神様をお祭りし 開湯の日とて定めけり
しかして旅の僧を尋ぬれば
千葉信道和尚様なりき
かくして 高橋と東川院の字をとりて 「高東旅館」と名づけたり
信道和尚様より受けたるご恩忘れじと
東川院にお参りし お礼を申すを常とせり
一度この湯に浸かりなば 心身ともに安楽に
明日の活力湧き出でぬ 命の泉というべきか
平成十三年七月二十九日
東川院二十七世 藤野 悦道 謹書
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